817の暇ブログ

817と書いてハイナと申します!よろしくお願いします!!

怪談

 

こんにちは、817と書いてハイナと申します。

 

最近凄く暑いですね。と言う事で、怪談でもして涼みましょうか。

もしかしたら何処かで話した事があるかもしれません。もしそうだったらすみませんね。

 

 

これは実際に私の家で起きた出来事です。

私の家は二階建てで、二階の部屋で父が寝て、リビングのソファーで母が寝て、リビングの横の部屋にあるベッドで私が寝ているんですが。

 

私が寝ているその部屋には扉がありまして、扉と言ってもロッカーのような恐らく一人、二人入ればギュウギュウだろうと言うような具合で。

まぁそれだけならただの物を入れるスペースなのですが……

その扉、開かないんです。

いや、「開けられない」と言った方が正しいでしょうか。と言うのもその扉の前に、服をかけるハンガーがあるでしょう?

そのハンガーを引っかける…ラックって言うんですかね。それが扉の目の前にあるものですから開けないんですよ。

それならラックを移動させれば良いだろうと私も思うんですが、なにせその周りにも色々と物が散乱してしまってるものですから。

 

まぁここから先はただの想像でしかないですが、私が母に「あの中には何が入ってるの」と聞いた時、母は「お化けが入ってるの」と言いました。

 

どうせ私をからかっているのだろうと思いました。「お化けなんか居る訳無いよ、開けようよ」私がそう言っても母は「開けない方が良いよ」と言うばかりでした。

 

一週間ほど前でしょうか。とうとう我慢出来なくなったのです。好奇心が私の心を蝕むせいです。そして私は、あの扉の前に立ちました。

 

全ては開かなくとも、少しは開くだろう。その隙間を灯りで照らして、こっそり中を見よう。そう思い、左手にスマホを持ち右手でその扉に触れた時でした。

 

スマホが鳴りました。良いタイミングなのに…と半ば苛立ちつつ、スマホの画面を見ると母からメールが来ていました。

メールの内容を確認すると「今から家に物を取りに行くから鍵を開けてて」と言った内容でした。仕方なく玄関ヘ向かい鍵を開け、あの部屋ヘ戻ろうとすると玄関の扉が開きました。

 

母が立っていました。私が「物って何?仕事でいるやつ?」と聞くと母は「仕事で必要な物。お母さんのバックがあの机の上に置いてあるでしょ。その中に白いポーチがあるから、それ取ってきて。」と言いました。

 

リビングに向かい、机の上のバックを開けると、確かに白いポーチが入っていました。

私はそのポーチを開けたくなりました。ですが流石に人の物を断りも無く開けるのはダメだと思い、すぐに母の元へ戻り、ポーチを渡しました。

 

母は「ありがとう、暑いからエアコン付けなさいね」とだけ言ってすぐに家を出ました。

私はチャンスだと思い、再び部屋に戻り、扉を開けようとしましたが、今度はお腹が空きました。時計を見るとちょうど13時でした。

 

お昼ぐらい、少し後でも大丈夫だろうと思いましたが、お腹がぐーぐーとなるので仕方なくパンを食べました。

その後も扉を開けようとしましたが学校のプリントをしていない事に気付いて急いでしたらもうお昼の三時。

その後もたまたまテレビを見ていたら予想以上に面白く終わりまで全部見てしまい、そうこうしている間に母が帰ってきてしまいました。

 

母のいる間は扉に触れるどころか扉に近づきすらしませんでした。見つかれば怒られるのではないかと思いました。

もし扉が母にとって大事な、金庫のような役割を果たしているのだとすれば、私に開けさせない理由も、私にああ言った理由も頷けます。

 

結局その日は扉を少しも開ける事無く眠りにつきました。

そして私は「恐らく母の大事な物が入ってるのだろう。」そう思いあの扉には近づかないようにしようと決めました。

 

 

開けなくて正解でした。何故かって、翌日ふと手を見てみると右手だけが凄く痒いのです。薬を塗ってもしばらく痒みが治まりませんでした。

 

 

 

 

そうです。

ハウスダストです。

私は元より肌が弱いのです。母は私が肌が弱いのを知っていたからああ言って触らせないようにしていたのです。

だから母も父もあの扉に触れていなかったのです。

 

 

そう言えば、少しおかしいですね。それなら扉を拭いたり、手袋をしたりしていれば私だって触れるはずです。なのに何故何もせず触ってはダメだと言ったのでしょうか。

 

もしかしたら……

それとは別に何かあったのかもしれませんね。